苦しくも楽しく、充実していた日々

 
 今から37年前、大学入学直後に初めて部室に入部希望者が集まりました。その中の一人からいきなり「あなた、○○小学校のまみちゃんでしょ!」と声をかけられました。中高は別の学校に行っていた宮下直子との思いがけない再会でした。

 当初は10人ほどいた新入生ですが、一人抜け、二人抜け、夏には4人になってしまいました。そしてその後二人が辞めてしまい、残った新入生は、宮下と私だけでした。二年生が4人、三年生は一人。合わせてたった7人でリーグ戦に臨まなくてはなりません。かなり危機的な状況でしたが、恩田主将の元、実力者揃いの二年生たち、一年生ながらもレギュラーとなった宮下、ボール拾いや審判、コート整備、声出し、私も出来る限りのことをしました。監督、コーチ、OBOG、四年生の皆様の支えもいただき、無事リーグ戦を終えることができました。

 二年生になり、下級生もたくさん入ってきてくれましたが、夏合宿前に宮下がまさかの怪我で、合宿では二年生一人で、精神的にきつかったけれども、怪我をしている相棒の方がもっと辛いはず、と頑張りました。

 三年生になり、私もレギュラになれましたが、試合になると弱気になり打ち込めず、ポヨヨン、ポヨヨンと粘ることしかできなくなることがあり、相手も同じタイプだと、延々とラーリが続いてしまい、なかなか決着が付かず、いつか日も暮れ、二日がかりで、計7時間くらいかかってしまったこともありました。応援に来てくれていた方々、審判やボールボーイをしてくれた後輩たち、睡魔に襲われ、いい加減にしろ!と思われたことでしょう。この場を借りてあらためてお詫び申し上げます。

 最後のリーグ戦では、上部校との入れ替え戦に挑むこともできました。厳しい部の生活の中で、喜怒哀楽を共にした仲間との粋は強くなり、宴会芸の「明るい農村」にも磨きがかかり、苦しくも楽しく、充実した学生生活を送れました。ご指導、ご支援をしてくださった皆様や、仲間に感謝致します。

 そしてこれからも、立教テニス部を通じ、深い粋が続いていくことを願っております。現役の皆さんも、きっと素晴らしい思い出ができると思います。応援しています!