「現役時代を振り返って~現役部員へのメッセージ」

提供者: 平成05年(1993)-深澤伯亮。 区分: 寄稿文

 
 現役部員の皆さん、益々ご活躍のことと存じます。ART、また最近はe-mailでの配信を通じて皆さんの奮闘ぶりを拝見させて頂いております。

私が大学を卒業してから既に20年超が経過しておりますが、現役時代を振り返ると、まず一番に、団体戦(リーグ戦)のことが思い出されます。リーグ戦が年間最大のイベントであることは現在も同じかと思いますが、1年間の集大成として、チーム総力を結集してリーグ戦に挑んだその思い出は、今でも深く刻み込まれています。

 私が2年生、3年生時のリーグ戦では、残念ながら2部から3部、そして3部から4部リーグへと連続で降格となってしまった為、最後(4年生時)のリーグ戦にては、まず3部リーグ復帰を果たし、低迷する状況から抜け出すことが急務・最優先の課題でした。

 ただ最終的には、あと一歩のところで上部リーグとの入替戦のチャンスを逃し、4部リーグ3位という結果で引退を迎え、非常に悔しい思いをしたことは言うまでもありません。

 しかし、そこに行きつくまでの過程にて、どうやってチームを底上げしていくべきか思い悩んだり、下級生やOB・OG皆様からの期待に応えられるかどうかの不安、そして、リーグ戦直前の独特の緊張感など、一般の大学生では味わえないような感覚・経験をしたことも忘れられない思い出です。

 その時その時の目標・課題をチーム内で共有し、検討・工夫・努力を重ね、時には試行錯誤を経ながら、最大限のパフォーマンス・結果を目指す...そのような場面は、社会人になってから何度もやってきます。そこでも不安・悩み・緊張感などは付き物ですが、現役部員の皆さんが今まさにテニスを通して日々体感していることが、将来、状況を打破する場面において、一つの経験として生きてくることと思います。日々の辛い練習や、試合の勝敗で一喜一憂することも含めて、それらの思い出や経験が、必ず将来の糧になるでしょう。是非、これからも頑張って下さい。

今後もセントポール・テニスクラブから、続々と立派な若人が輩出されていくことを願っております。

以上